尊くて大切な時間
引っ越したばかりの新しい地域は、何を見るのも新鮮。
前に住んでいた場所は雪があんまり降らない上に積もることもない地方だったから雪が積もっていることに感動してたんだけど、その感動も毎日毎日のことになるとだんだん感動どころじゃなくなってしまった。
ちょっと移動するのも大変。
車を出そうとするだけでも大変。
雪下ろしだけじゃなくて、車で走ってて窪みにはまってしまったりと散々。
わたしはただ助手席にいるだけだけど、恋人さんはわたしのために色々動いてくれてて、もちろん運転してるのも恋人さんなんだけど。
こうして動いてくれる恋人さんは頼りになるなあって毎日惚れなおしてたりする。
行動に関してだけでなく、姿も好き。
運転してる時の横顔とか、ものすごく格好いい。
じっと凝視してると照れ出しちゃうのもすごく好き。
うん。ただの惚気です。
言葉だけじゃ伝わらないみたいだから、歩くときは手をぎゅっとにぎってみたり、人目がないところで抱き着いてみたり、困ったことはすぐ相談してみたり……そういうことを誰かにすることなんて今まで一度もなかったわけで、いつだってずっと恥ずかしい。
でも、行動に移して表現するようにしてみたら、少しずつだけど伝わってくれたみたい。
それに、恥ずかしいけど、触れ合えるってことはすごく尊くて大切な時間だなって実感しました。
日本だけでも何億って人がいるのに、めぐり逢うことができて、お互い想いあう事ができて、その時その瞬間、一緒の時間を共有できてるって。
離れていた時より一緒に居るようになって、より幸せだなって感じるようになりました。
というわけで、尊くて大切な時間、という話でした。